横須賀中央駅から平坂をあがり、中里商店街を抜けると小高い山が…

坂の登り口には緒明山公園の表示が…


この山の頂上には横須賀中央図書館があり、この山一帯が緒明山といいます。

緒明山は、近代造船業の発展に尽くした伊豆戸田村出身の緒明菊三郎氏の所有地だったことから通称緒明山といわれるそうです。

さて、この緒明菊三郎氏…

時はペリー来航の約2年後、下田で日露和親条約が結ばれますが、締結のためプチャーチン提督が乗ってきた船ディアナ号が安政東海地震の津波により沈没…

ロシア人が帰国するための船を戸田港において洋式帆船（ヘダ号）を協働で建造します。

その時の7人の船大工の内の一人の息子が緒明菊三郎氏…

当時10歳だった緒明菊三郎氏は父親について洋式造船の技術を学び、江戸の4号お台場（今の天王洲の辺り）で造船所を作ったそうです。

緒明氏は横須賀でも土地を求め、緒明山の辺りを購入しましたが、その後、横須賀市に寄付したそうです。

この緒明氏の子孫は西郷隆盛の孫娘と結婚していますので、西郷家とも縁のある場所…

と、長々書きましたが、そんな歴史のある場所です。

中央図書館の前は緒明山公園…

ここは旧配水池だったそうです。

ちなみに中央図書館側から公園に入ると読書公園と書いてあるプレートがあります。

これはそこに記載のとおり文化都市づくりの象徴として読書公園と呼ぶこととしたそうです。

さて、この公園はアニメ「たまゆら～hitotose～」の第1話で登場…

聖地巡礼の場所としても有名です。

こちらの遊具なども忠実に再現されていました。

本を片手にのんびりと午後のひと時を過ごすというのもいい公園です。